活動報告
掲載日:2018.08.06
今回は、ムバララ県にある3カ所の集乳所で行ったセミナーについて、そして在ウガンダ日本国大使館・JICAウガンダによるウガンダ西部地域のプレスツアーについて報告したいと思います。
1.集乳所セミナーについて
前回報告したプロジェクトで作成した介入パッケージについて、30協力農家以外にも普及するため、ムバララ県にある3カ所の集乳所でセミナーを開催しました。
発表内容は、介入パッケージ(1.搾乳衛生、2.栄養・繁殖管理、3.ダニ媒介性疾病予防)について主に説明しました。また、首都カンパラにあるマケレレ大学から熱帯病・ダニの専門家であるDr. Patrickが特別講義を行ってくれ、内容はとても濃いものになったと思います。
3カ所の集乳所で3日間に渡りセミナーを行いましたが、どの集乳所の参加農家さんも熱心に発表を聞いてくれ、質疑応答も活発にされました。また、県普及員による講義も行われたことにより、プロジェクトチームとしてより一層団結し、大変有意義なセミナーになったと思います。
ただ課題も残り、Quality Based Milk Payment Systemという、質の高い牛乳を生産した農家には10%のボーナスを与える仕組みをウガンダ政府等が確立しようとしていますが、その情報が末端の農家さんにまで届いておらず、集乳所の幹部レベルで止まっているという事実が、今回のセミナーを通して発覚しました。これは、各関係機関と早急に情報交換し、解決する必要があると思われました。
2.在ウガンダ日本国大使館・JICAウガンダ事務所合同のプレスツアーについて
このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、ウガンダの政府関係者、知識層及びウガンダ国民への情報発信を強化するためのものです。7月25日から27日に渡り行われ、今回はウガンダ西部地域を対象としており、ウガンダ西部で行われている各関係プロジェクトを在ウガンダ日本国大使館・JICAウガンダ事務所そしてウガンダの記者団らが訪問しました。
私たちのプロジェクトからは、協力農家の一つであるRubyerwa Farmという農家さんをプレスチームとともに訪問しました。ここは、ムバララでも規模が大きく、とてもモダンな農家さんの一つです。滞在時間は、1時間ほどでしたが、農場主は、牧場を丁寧に説明しながら案内してくれて、どのようにこの“ムバララ県安全な牛乳生産支援プロジェクト”と関わっているかを話してくれました。また記者たちは、どのようにこんなに発展した酪農家になったのかと興味深く取材していました。
ツアー最終日には、日本国大使、JICAウガンダ事務所所長、ウガンダ政府の官僚方、そして各関係団体等、100名ほどが集まった会議が開催されました。私たちのプロジェクトからは、カウンターパートであるムバララ県獣医事務官Dr.ウイリアムが発表しました。彼は、このプロジェクト以外にも以前行われていたJICA技術協力プロジェクト(家畜疾病診断・管理体制強化計画プロジェクト)にも参加しており、さらにその時に日本にも研修に行ったことがあるので、彼のJICAプロジェクトとの関わり・経験を踏まえて発表してくれました。(Presstour Presentation Slide)
個人的な感想ですが、彼はこの日のために訪問農家さんとの連絡や、プレゼンテーションの準備等、風邪で体調がすぐれないにも関わらず、本当に頑張ってくれました。彼がカウンターパートとして活動してくれて、改めて良かったと思います。
最後になりますが、この一連のプレスツアーの様子が、ウガンダのインターネット記事に掲載されましたので、参考までに添付いたします。
(リンク関連記事)
http://capitalradio.co.ug/japans-decades-pf-assistance-uganda-changing-rural-lives/